Pocket

「やっぱり辛い時も…」

先日、本屋さんで足がすくんでしまったことがありました。
亡くなった母は、手芸がとても好きで上手でした。
よくNHKの手芸のテキストを買って作っていました。
今月号の表紙が和紙で折った「お雛様」でした。

それは、生きていたら絶対購入して作ったろうなーというお人形でした。

それを見たとたん、子供のころからの思い出がフラッシュバックして足が動かなくなって、動悸がして止まってしまいました。こんなことはひさしぶりで驚いたけど、少ししたらおさまったのでよかったです。

私が子供のころはお雛様を持っていなくて、毎年、母がいろいろなお雛様を作ってくれました。
和紙のお雛様、卵のからで作ったお雛様、折り紙でおった流し雛、それはそれで毎年のお楽しみでした。
本当はきっと大きな本物を買いたかったのかもしれませんが、その時、住んでいた家は狭くて置くところがなかったからね…。

その気持ちがわかったのは、うちのまのに送ってくれたお雛様。内裏飾りだけなんだけどこれが超豪華で。
娘に買ってやれなかった分、孫に託したって感じでした。大きくて家も置くのがたいへんなんだけど、気持ちがわかるから毎年苦心して飾っています。

仕事をはじめてから気がまぎれているのかもしれないけど、薬も効いているし…。
でも、こんな風にインパクトの強い思い出が頭をよぎるとどうしていいかわからなくなります。
やはり、まだ気持ちの整理がついていない。子供だなとは思うのだけど、こんなときは、なぜ母が死ななければ
いけなかったのと気持ちが落ち込んでしまいます。

長くつきあうことが大切な病気だけど早く治ってほしいな。