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「祖母の誕生日」

3月13日は祖母の誕生日です。

88歳になるって本人はいってるんですが、そんなになったかなーと祖母の年も覚えてない孫です(笑)

彼女が生んだ子は5人。一人は小さいうちに心臓病で他界している。とても出来のいい息子だったと聞かされている。もう一人、先日、他界した私の母。祖母が一番頼りにしていてそばに住ませていた。
私もずっとそばにいたかったのに、なぜか遠くに嫁いでしまった。(これ、ちょっと心に引っかかってる。だんながどうこうってことでなく、もっと若いうちに祖母から何度も縁談話があったのに全然興味がもてなくて。あの中の誰かと結婚していたら母ももしかしたら…なんて考えてしまう、今でも。)

人には分岐点が何度か訪れる。でも、愛しい人との別離、永遠の別離だけは選択することは出来ない。生まれてくる子供が親を選べないように。
自分で選択できる分岐点で違うものを選んだら今と違う人生だったのだろうけど、結果は同じなんだろうか。
それともマルチエンディングで幸せが続いているエンディングもあったのだろうかなどと未練たらたらの私。
それだけ大きい存在の母。忘れたくない母。忘れられない母。それでも日がたつにつれてどんな声だったっけと
薄れ行く記憶。どうしようもないね。

祖母なんて哀しいことを私なんかの何十倍も経験している。自分の夫、兄弟姉妹もすべて見送ってしまった。
それでも毎日元気に働いている。そんな祖母が大好きだ。
どうやって乗り越えてきたのだろう。聞く勇気も私にはない。

帰省しようかと思ったが、お祝いの席に私の母がいないのを見るのは、まだ私にはきつそうだ。根性なしです。
お祝いを贈るだけにした。耳が遠いから電話はだめ。明日、ファックスでお祝いの手紙を書こう。

本当はひ孫の顔を見せてあげるのが孝行なんだと思うんだけどね。
ごめん、ばあちゃん。心の弱い孫で…。

だから、ずっと長生きしてね。もっとずっとずっと…。

いつになったら逆におばあちゃんを受け止めてあげれるようになれるんだろう。
いつも甘えてばかりだ。何歳になっても。