起立性調節障害について ④【診断基準について】
コミュニケーションセラピスト、家族支援カウンセラーの小瀧 弘美です。
起立性調節障害ってどんな病気なのか?この診断はお医者様がされるわけですが、診断基準を書いておこうと思います。
起立性調節障害の診断基準としては下記のようになります。
お医者様によって検査は異なるかもしれませんが、診断基準は同じです。
<大症状>
A.立ちくらみ、あるいはめまいを起こしやすい。
B.立っていると気持ちが悪くなる。ひどいと倒れる。
C.入浴時、あるいは嫌なことを見聞きすると、気持ちが悪くなる。
D.少し動くと、動悸、あるいは息切れする。
E.朝起き悪く、午前中調子が悪い。
<小症状>
a.顔色が青白い。
b.食欲不振。
c.強い腹痛。
d.倦怠、あるいは疲れやすい。
e.頭痛。
f.乗り物酔い。
g.起立試験による脈圧の狭小化(16mmHg以上)
h.起立試験で収縮時血圧が安静時より21mmHg以上低下する。
i.起立試験で脈拍数が1分間あたり21以上増える。
j.起立試験で典型的な心電図がみられる。
大症状が3つか大症状2+小症状1、
または、大症状1+小症状3以上で
器質性の心臓病や貧血などがなければ、ODと診断する。
A~E,a~fには、
「しばしば」「ときどき」「たまに」の指標がそれぞれ 規定されており、
それに従って、陽性かどうかを判定する。
(不登校の陰に、「起立性調節障害」「予防医学ライブラリー」より)
2006年9月に日本小児心身医学会は
「小児起立性調節障害診断・治療ガイドライン2005」を発表しました。
<ODを4つに分類>
(1)起立直後性低血圧(起立直後に強い血圧低下が起こる)
(2)体位性頻脈症候群(起立による血圧低下はないが心拍が増加する)
(3)神経調節性失神(血圧低下により意識低下や消失を起こす)
(4)遷延性起立性低血圧(起立3~10分後に血圧が低下する)
従来の起立試験に「起立後血圧回復時間測定」を加えた
「新起立試験法」を提唱し、 その結果と日常生活症状から
身体的重症度を軽症・中等症・重症の3つに分類しました。
また「心身症としての起立性調節障害の診断チェックリスト」を
作成しました。
(1)学校を休むと症状が軽くなる。
(2)身体症状が再発・再燃を繰り返す。
(3)気になることを言われると症状が悪化する。
(4)1日のうちでも身体症状の程度が変化する。
(5)身体的訴えが2つ以上ある。
(6)日によって身体症状が次から次へ変わる。
6項目のうち4項目が週1~2回以上見られる場合に
「心身症としての起立性調節障害と診断する」としています。
起立性調節障害はいくつかに分類されてはいますが、いくつか該当する場合もあり、うちの娘は複合型だねと言われました。症状の重さもそれぞれ違いますし、なかなか説明も難しいなと個人的には感じています。
ご提供メニューはこちら
不登校で悩みお母さんのカウンセリングをしています。
娘が起立性調節障害で闘病中なので経験談を交えて
お話しすることも可能です。