一番最初の不登校は、小学校1年生。

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コミュニケーションセラピスト、家族支援カウンセラーの小瀧弘美です。

思い起こせば「不登校」という認識がある最初の出来事。

小学校1年生の、確か2学期の終わりだったと思います。

学童にお迎えに行った帰り道、

「学校にいると嫌な気持ちになるの」

そんな一言をぽつりと言った娘。

「えー、どうしてー」って言ったように覚えてる。娘は、たぶん黙ってたような気がします。
日も暮れて表情も見えなかった。いや、見ようとしていなかったかも。

しかも、どーしてーって言い方が否定するような言い方だったんだと思います。

今ならNGだとわかるんだけど、当時は、ダメだったな。NGだと全く思ってないし。

帰宅後、夕飯の支度をしながら、娘の様子を見ているといつもと変わりはない。

ここが、仕事で忙しい私の良くないところで、さっきの言葉が気になりつつも後回しにしてしまった。

ご飯を食べ、お風呂に入り、寝るころになり、ようやく思いだして

「そういえばさ、帰り道言ってたこと、どうして?」

「もう大丈夫。」ってそのまま普通に寝てしまったんです。

私も、大丈夫なら、大丈夫かーって。

1年生だし、そうそう深刻じゃないなと思い、そのままにしていました。

それから数日後。

朝から気分が悪いという娘。
もともとあまり丈夫じゃないから、また、風邪かと思い、欠席させました。
当然、会社もお休みをもらい、一緒にいました。

思わぬお休みになり、私もゆとりがあったのか、娘の枕元でおしゃべりしながらごろごろしてました。

そしたらね、娘が話出したのです。

「●●ちゃんが××ちゃんにいじめられてるの、学校から学童に行くとき、ランドセル持たされたり、文句いわれたり、怒鳴られたりするの。嫌なの、私、見てるの嫌なの、嫌な気分になるの。でも、××ちゃん、私も嫌いだし。××ちゃん、先生の前でいい子なの。頭いいから先生は××ちゃんのこと好きだと思う。●●ちゃんは先生に好かれてないし。どうしたら、いい?」

まるほど。

××ちゃんは、先生の前では、イイ子→ 子どもたちの中では嫌いな子もいる→私は苦手だよ、嫌い

●●ちゃんは、先生に好かれてないかも→なぜ?→遅刻が多いし、忘れ物もするから。→他の子から下に見られている?

娘に、「どうして××ちゃんは、●●ちゃんをいじめちゃうのかな」と聞くとこんな風に説明してくれたんですね。

だから、学校に行きたくないんだ、と。

「自分のことじゃないんだ、自分がいじめられるからでなく、誰かがいじめられるのを見るのが嫌で
具合が悪くなるほど行きたくないのか。」

これは、私の中でびっくりでしたね。そんなことがあるのかと。

今なら、わかりますけどね、そういう繊細な子いるんですって。

さて、どうしよう。

当時の私は、全く理解できなくて、なにより、そんなことで我が子が学校に行けないのは
なんとかしなければいけないことで…。フルタイムで働いてる私としては、そうそう休めないし
最速で解決するしかないわけで、

担任に電話です。家では、離せないから「今から学校に行くので」と即学校へ向かいました。

でも、学校へ向かう途中、どう話せばいいのか悩みましたね。

だって、いじめられているのは、我が子じゃないわけだしねー。

どうしようか、おせっかい?でも、うちの子が学校へ行けないんだし…いいかぁー。

担任の先生は、若い男の先生で、身体が大きくて「ヌリカベ」みたい(ゲゲゲの鬼太郎に出てくる)
娘はちょっと苦手。いろいろ言いにくいらしい。

娘からの話なので、状況を確認してくださいねという言い方で話をしました。先生も、僕が見ている範囲では
そういうことはなかったです。数日、様子を見させてください。「先生がなんとかするから、娘さんは学校に
来て」って伝えてくださいって言われました。

そう言われても、嫌なものは嫌なんだろうしなーと思いながら伝えた。でも、2、3日は行けなくて。
(私は仕事が気になってイライラしていた、間違いなく)

学校から連絡がきた

そうこうしているうちに、たぶん3日たって、先生から連絡があり、学校へ。

教室には、いじめられている子のお母さんがいらした。
「ありがとうございます、教えていただいて」開口一番そんな言葉が飛んできました。

私は、なんて返していいかわからず、努めてにこやかに、先生に「解決したのですか?」と聞きました。

先生は、放課後、学童へ向かう子供たちを教室から観察していたそうで、娘が言っていた行動が目の前で発生したそう。
走って子どもたちに追いつき話を聴いたんですって。1人ずつね。

ただいじめられている子は何も語らなかったんです。(←そうだよね、おとなしい子だし、きっと先生が苦手。いつも怒られてるから。)

いじめていた子はいろいろ言い訳もあったんですよ。それでも、いけないことはいけないと叱りました。
もうやらないと約束させましたって。

先生は、すぐ、両方の保護者に連絡して話をしました、とのことで、
いじめられていた子のお母さんは私にお礼を言うため残っていたそうで。(←なんだか、申し訳ないって思ったわ)

いじめていた子の方のお母さんは、今、下の子が生まれたばかりで、そちらに手がかかり、
その子の話を聴いてやる余裕がなかったし、ほんとうにいい子で赤ちゃんの面倒もみてくれるから、
そんなことしてるなんて思っていなかった。
すいません。ということでした。

いじめた子にも二度としないように言ったから、うちの子にも学校に来てほしいということでした。

娘に、事情を話すと「良かった、もう、あの子いじめられないよね」と満面の笑み。翌日から学校へ行きました。

この頃の娘は、まだ疑うことなく解決した、と思ったんですよね。

後日談

この話には、後日談があり、結局いじめっ子はいじめっ子のまま、いじめられっ子はいじめられっ子のままでした。
先生も親も気づかないところでいじめは繰り返されていました。小学1年生ですら、そうなんだとあとで知ったときは
愕然としました。娘といじめられっ子ちゃんの方は仲良しでしたから、娘は守ってきただそうです。
自分が守ればいいんだと決意したのだと。
ということは、
いじめっ子とは対立していたわけで、これはその後何年も続いていて、今もたぶん嫌いなんだろうなと思います。

小学校1、2年は同じクラスで、3年のクラス替えの時に、いじめっ子といじめられっ子は別々のクラス、うちの子は
いじめっ子とまた同じクラスでした。この子との直接トラブルはなかったけど、その後の不登校の原因に繋がる一因には
なったみたいです。

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