学校へ行かない、行きたくないと言われた
コミュニケーションセラピスト、家族支援カウンセラーの小瀧弘美です。
『子どもが学校に行かない、行きたくない』って言うんです。
ため息交じりにご相談に来られたお母様。
どうしたらいいんでしょうか(涙)
辛いですね、そんなこと言われるなんて思ったことなかったんですね。
「学校に行きたくない」と言われたら
まずは「そうなんだぁー」と言ってあげましょう。まずは寄り添ってあげることです。
まずは、勇気を持って「行かない、行きたくない」といった子どもの気持ちを受け止めてあげてほしいのです。
学校に行かないことは、別に悪いことじゃありません。
たぶん、お母さんは納得できない疑問や不安や問い詰めたい気持ちが湧くでしょう。でも、ここは我慢、それらの気持ちや言葉は一旦飲み込んでください。
「そっかー」って受け止めてあげてください。
それから、「どうしたいの?」「どうしてほしい?」って聞いてあげましょう。
「行きたくない」って言われたら「お休みしていいよ」と言いましょう。
行きたくない気持ちのまま学校へ行くなんて意味ありませんから、休んでいいんです。
とりあえずは、理由も聞かなくていいんです。
こどもが話してくれるまで待ちましょう。
こういう対応が出来たら、本当に素敵です。
でも、残念なことに、大抵のお母さんは「学校に行きたくない」と言われた時に次のような言葉を発してしまうものなのです。
トーマス・ゴードンさんの「親業~子どもの考える力を伸ばす親子関係の作り方」によるとこんな12のパターンのいずれかに当てはまるそうです。
(1) 「文句ばかり言わないで行きなさい」
→ 命令 : 指示/子どもに何かするように・またはしないように、命令する。
(2) 「行かないとお父さんに言いつけるよ」
→ 脅迫 : 注意/それをすると、どんな結果になるのかを言う。
(3) 「学校に行って勉強するのが子どもの仕事でしょ」
→ 説教 : 訓戒/何をすべきか、すべきでないかを言う。
(4) 「お母さんがついていってあげようか」
→ 提案 : 忠告/どうしたら悩みを解決できるか、助言・忠告・提案をする。
(5) 「学校をイヤだと思うからイヤになるのよ。イヤだと思わなきゃいいのよ。しっかり勉強して、友達と仲よくすれば大丈夫よ」
→講義 : 論理の展開/理詰めで迫る。
(6) 「ちょっとイヤなことがあるとすぐ弱音を吐くんだから。ダメねえ」
→非難 : 反対・批判/子どもに対し、否定的な評価をする。
(7) 「じゃあ行かなくていいじゃない」
→ 同意 : 賞賛/肯定的な評価をしたり、賛成する。
(8) 「だらしないわねえ。甘ったれね、あなたは」
→ 侮辱 : 見下す/ばかにしたり、はずかしめたりする
(9) 「学校の成績が悪かったからでしょ? だから行きたくないんでしょう?」
→ 解釈 : 分析・診断/子どもの動機は何かを、親が解釈したり、原因を分析する。
(10) 「ああ、わかるわ。学校はイヤなときもあるわよ。でも明日はいいことがあるかもしれないし、がんばって行ってごらん」
→ 同情 : 激励/子どもの気持ちをよくしようとする。今の気持ちから脱出させようと する。
(11) 「いつから行きたくないって思いはじめたの? いじめっ子でもいるの? 先生となにかあったの?」
→尋問 : 探りを入れる/原因・動機・理由を見つけようとする。親が子どもの悩みを解決してあげるために役立つ情報を聞き出そうとする。
(12) 「まあおやつでも食べなさい。明日の朝になったら気が変わるわよ」
→ごまかす : 気を紛らわす・冗談/悩みから子どもの気をそらせようとする。親自身が問題から逃げ、子どもの注意をほかにそらせたり、冗談でまぎらわせる。
これらの言葉は、なんとかして子どもの考え方を変えようとする言葉になりますよね。
子どもはそんな言葉を望んでいるわけでなく
「学校に行きたくない」と勇気を出してお母さんに告げたのです。
受け止めて欲しいんです。
評価も、忠告も欲しくないんです。
ありのままの自分を受け止めてほしいんです。
このような言葉をお母さんが使ってしまえば、子どもは反発するか、諦めを感じるかになるでしょう。
「学校に行きたくない」にはこどもにとってとても辛いことがあるはずなんです、まずはそのまま受け止めて欲しいと思います。
そのあとのことは、ゆっくり考えていけば良いのです。
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