イライラが長引く人は「~べき」に囚われている
コミュニケーションセラピスト、家族支援カウンセラーの小瀧弘美です。
イライラを上手にコントロールする方法をいくつか書いてきました。
イライラが長引く人の共通点
そもそもイライラが長引く人は、何か共通点があるはず、と考えてみました。
普段、不登校児を持つお母様のカウンセリングをしていますが
子どもにイライラするという悩み、学校にイライラする悩みを持つ方が少なくありません。
子どもは学校に行くべき
子どもは勉強するべき
子どもはゲームより勉強を優先するべき
子どもは親の言う通りするべき
学校は子どもをフォーローしてくれるべき
学校は親に協力するべき
学校が子どもをなんとかしてくれるべき
まあ、ざっとこんな感じ。
もちろん、わたしも娘が不登校になり始めたことは「学校は行くべきところなのに、なぜ」と思いイライラを募らせていた時期もありました。「もう、学校行きなさーい」って叫んでいたこともありましたよ。今、悩んでるお母さんたちと同じ道を歩いてきました。
「~べき」にこだわっている
話を戻しますと「イライラする人」は、「~べき」をたくさん自分の中に持っているのではないかということ。
私たち人間は、それぞれが生まれた環境や生まれ持った特質、現在の仕事や生活の状況を持っていますよね。それは、その人の事情は基本的に本人しかわかりません。
例えば、電車で優先席に若い子が座っている、前に立っている高齢者に席を譲るべきだ、とイライラする人もいるかもしれません。しかし、その若い子は、内部疾患があるのかもしれません、長時間電車で立つことはその子の健康を害することかもしれません。
周囲の人からみれば「あれは変」と思うことでも、本人は電車に乗ること自体が精一杯努力していることもあるのです。
それは見ただけではわかりません。あなたの「~すべき」が全ての人に当てはまるわけではないのです。
同じように「何が正しい」のかも、人によって違います。どちら側から見るのか視点によって「正しい」も違ってくることがありますよね。
ということを考えてみると「イライラが長引く人」は、自分の物差しだけ、自分の「~べき」という考えを持ち出すゆえに「イライラ」が長引いてしまうのではないでしょうか。この「イライラ」は相手にも迷惑、自分もイライラして不快な状況を続けることになります。
人は自ら「変わる」ことは出来ますが、人を「変える」ということは出来ません。
全ての人が、各自の置かれた状況でその時その時のベストを尽くしていると考えてみませんか。相手には自分がしらない状況や思いがあると考えれば、「イラっ」とはしても自分の気持ちもずっとイライラしていたころよりは楽になります。